戦乙女さん

ある秋の日、秘密の庭の片隅で、僕はお姫様を見つけた。
彼女は長い髪を草むらになげかけ、どこを見るとなく、ぼんやりと座っていたのだ。
僕がそばへ行くと、彼女は物憂げに瞳をまたたかせ、僕から目をそらした。
僕は彼女の前に座ると、こう言った。「君を探していました。」と。
揺れる彼女の瞳は、答えを探しているようでもあった。
僕はまっすぐに彼女の瞳を見つめ続けていた。
そして心から「ようやく、あなたを見つけましたよ。」といったのだ。
彼女がほほ笑んだ。僕らは幸福だった。



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